伝統的七夕ライトダウン2014キャンペーン

千葉 望さんからのメッセージ

千葉 望(ちば のぞみ)

ノンフィクション作家

岩手県生まれ。早稲田大学文学部日本文学専修卒。佛教大学大学院修了。著書に『陰暦暮らし』(武田ランダムハウスジャパン)『古いものに恋をして。骨董屋の女主人たち』(里文出版)などがある。陰暦を通じて、季節や伝統に親しむ暮らしを提唱している。

今、日本の伝統的な行事の多くは新暦に移して行われています。そのため本来の意味から遠く離れてしまって、9月9日の「重陽の節供」のように少しずつ廃れてしまったものもあります。桃が咲かない「上巳の節供(雛祭り)」、梅雨時で天の川が見えない「七夕の節供」。特に七夕は、半月が夜遅くには沈んでよく星が見える陰暦の7月7日でなければ、意味が失われてしまいます。陰暦7月はもう秋。「万葉集」や「懐風藻」の時代から人々は秋の祭りである七夕に親しみ、漢詩や和歌に詠んできました。今、「伝統的七夕」を取り戻すことで、私たちは牽牛織女の伝説にもっと共感し、美しい日本の自然を愛でてきた古人の心に近づくことができるのです。どうか灯りを消して、秋の星座がのぼる夜空を見上げましょう。
2014-06-28(土曜日) - 21:05 pm | |