全国で一斉にライトダウンをして、夜空に輝く七夕の星々や天の川 をながめよう、と呼びかけるキャンペーンを、伝統的七夕(※)にあ たる2016年8月9日(火)へ向けて展開します。
太陰太陽暦にもとづく七夕(いわゆる旧暦の七夕)を伝統的七夕と 呼んで見直す動きは年々広がってきています。現在使われている暦の 7月7日は日本では雨の多い時季ですが、伝統的七夕は8月で比較的晴 れやすく、織姫星・彦星がある夏の大三角は宵の空で7月以上に見や すくなります。月の満ち欠けを基本とする旧暦の7月7日は月齢およそ 6の月が空に輝き、月も星も楽しめる条件がそろいます。毎年、沖縄 県石垣市では数千人が集まって月・星・天の川をながめる星まつりが 恒例となっています。
2016年の伝統的七夕は8月9日。東北の夏まつりの起源である月遅れ の七夕(8月7日)にも近い日付となります。そこで本年は、月遅れの 七夕や週末を含む8月5日(金)から8月9日(火)までの5日間をキャン ペーン期間として、星を見る各地のイベントへの参加を呼びかけるな ど、多くの方が参加しやすいキャンペーンをめざします。この夏は土 星・火星がさそり座のアンタレスに寄り添うように輝くなど、星空の 見どころも多くあります。
2011年の東日本大震災の年から全国的に呼びかけを始めたこのキャ ンペーンも今年で6回目。2014年は賛同する各地のイベントが100件を 超えました。2015年には光害(ひかりがい)について自主的に学習す る取り組みも相次ぎました。2016年は「明かりをけして 星をみよう」 をスローガンに掲げ、さらに広く協力を呼びかけます。ご家庭や職場、 地域などでもぜひ本来の七夕の夜を楽しんでみませんか。
一年に一度、夜空にもれる明かりをおさえ、七夕の星々に願いを託 し、美しい星空を楽しめる伝統的七夕にしていきましょう。
2016年5月
伝統的七夕ライトダウン2016推進委員会
※ 伝統的七夕の日付について 国立天文台では、二十四節気の処暑(太陽黄経が150度になる瞬間) を含む日かそれよりも前で、処暑に最も近い朔(新月)の瞬間を含 む日から数えて7日目を伝統的七夕の日として公表しています。