国連は今年を「国際光年」(たぶん、こくさいこうねん、じゃなくて、こくさいひかりねん、と発音?)と定めました。100年、50年の区切りで考えると、1015年、1815年、1915年、1965年に「光」にかかわる特別なことが起きているのだそうです。うん? いったい何でしょうか?(答えは下に)。
それはともかく、最近、都会の夜は明るすぎて、本当に星空が見えなくなっちゃいましたね。4歳になるウチの娘も、ほとんど星空を見たことがありません。たまに海外旅行に行って星空を見ると「わぁ! きれい!」と、歓声を上げています。なんだか淋しいですよね。
というようなわけで、一年に一度、旧暦の七夕の日に「ライトダウン」して、みんなで満天の星空を眺めながら、科学と光のかかわりに思いを馳せようではありませんか。いや……子供と「きらきら星」を歌うだけでもいいんですよ。みなさま、どうか、ライトダウンにご協力ください!
(クイズの答え)
1015年、イブン・アル・ハイサムが光の屈折現象を解明。←「近代光学の父」と呼ばれています
1815年、フレネルが光の波動説を提案。
1865年、マクスウェルが光(電磁波)の方程式をまとめる。
1915年、アインシュタインが(光が重要な役割を演ずる)相対性理論を完成。←最後は重力まで扱えるようになりました。
1965年、ペンジアスとウィルソンが宇宙マイクロ波背景放射を発見、カオの光ファイバー通信に関する重要論文。
竹内 薫 (たけうち かおる)
サイエンス作家
1960年東京生まれ。単行本、新聞、雑誌、テレビなどで、精力的に科学の啓蒙活動をおこなう。「サイエンスZERO」(NHK Eテレ)、「ひるおび!」(TBS系)に出演中。最新刊に『素数はなぜ人を惹きつけるのか』(朝日新書)、『量子コンピューターが本当にすごい』(PHP新書)など。